「あなた」という乗り物。
僕らは今日も心と身体をどこかに運んでいる。
「どこか」から、「どこか」へ。
いつも運んでいる。
そのとき僕らが知るべき場所はきっと、ふたつ。
今の場所と、自分が向かう(行きたい)場所。そのふたつ。
そうやって点と点を、心と身体で結んでいく、あなたという乗り物。
ここから、どこかへ。今日も明日も、運んでいく。
あなたという乗り物には、いろいろな自分が乗っている。
ある自分は「そこを右だ」と言い、ある自分は「いや、左だ」と言う。
ある自分はスピードを上げろと言い、ある自分はゆっくり行けと言う。
ある自分は休憩を多めに取って行こうと言うし、別の自分はさっさと辿り着きたいと言う。
あなたという乗り物、あなたという容れ物。いろいろな積載物。
ドライバーはあなたで、彼らの意図や思いを汲んで、その「まん中」を見つけていく。
あなたは負けずに、彼らの意見を統合していく。
そして、あなたという乗り物は、今日も進む。
日々、迷いながら、笑いながら、色々な自分と対話していく。
きっと目的地はひとつだ。きっといつもひとつだ。
さてと。
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