ケンノスーキ、ケンノスーキ。



2010年9月。僕ははじめて海外に行きました。国はカナダ。都市はトロントでした。



27歳にして初の海外。しかも一人旅。



途中で経由したアメリカにあるハブ空港(いろいろな国からの中継地点になる空港)は巨大な駅を3つつなげたほどの大きさで、到着するなり「困ったなぁ」と思ったのを覚えています。



実際、僕が到着したTerminal(ターミナル)と出発するTerminalが違ったため、移動は専用の電車で行いました。



なんとかかんとかしているうちに、乗り継ぎも無事に済み、トロントに到着。荷物もピックアップして、さぁホストファミリーはどこだ? という状態になりました。



(カナダに渡る少し前、僕はネットを使ってホームステイ先を探し、e-mailを送り、交渉をして話を取り付けていました。)



Arrival(到着ゲート)をから出ても、それらしき人たちはいません、、。



一人でそそくさと行ってしまう人、迎えに来たと軽くハグを交わし一緒に歩いていく人。そんな人を横目に僕はそこで一人取り残されてしまったのでした。



当時はまだガラケーでしたし、Macbookもなかったので、連絡の手段と言えば公衆電話くらいのものです。



困ったなぁ、、。



僕は電話をかけるために空港のキオスクでコーラかなにかを買って小銭をつくり、カナダの2ドル硬貨を握りしめながら公衆電話に向かいました。



しかし受話器を上げたはいいのもの、電話のかけ方もわかりません。



困った、困った。(困ってばっかです。)



キオスクの太ったおばちゃんに使い方を訊いてなんとか電話できたものの、ホストファミリーの家の電話は留守電。



<おいおい、英会話の本には留守電の残し方なんてページはなかったぞ>と思いながらとりあえず必死に英語をしゃべっていたら、



見覚えのある人が僕の目の前に現れました。ホストマザーの太ったおばちゃんでした(出発前にメールで写真を交換していたのです)。



「ケンノスーキ?」とホストマザー。



僕の呼び名は間違っていましたが、やっと会えました。これで一安心。これがはじめての海外旅行の幕開けでした。





で、発音の件です。



あっちの人って、「KE」の発音が「キ」になるみたいで、「KARAOKE(カラオケ)」は「カラオーキ」になりますし、「IKEA(イケア)」は「アイキア」になるんですよね。



そして僕は「KENNOSUKE(ケンノスケ)TAKAGI(タカギ)」ではなく「ケンノスーキ、タカジー」になってしまうみたいです。(なぜか「タカジー」って発音するんですよね、あの人たち。)



最終的には面倒になったので、自己紹介は「ケン」か「ケニー」で済ませることが多くなったのでした。



そんなこんなだった、初の海外旅行。もう7年も前だなんてねぇ、、。Time flies.(時間が経つのは早いもの)ですね。まったくもお。(Essay 16 おわり)

言葉のちから

僕らの言葉と想いと行動が きっと世界を変えていく 少しだけいい方向に

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