管理人さんと仲良くなる人。
先日、朝はやく(といっても8時30分くらい)部屋の呼び鈴が鳴らさて僕は目を覚ましました。
だれかと思ってインターフォンの受話器を上げると、「マンションの管理人のKです」とのこと。
僕が(トイ・ストーリーのリトルグリーンメンがプリントされている)Tシャツに短パンとメガネ姿でドアを開けると、そこに管理人のKさんがいました。
「あぁ、どうも、Kさん、元気ですか」と寝起きの僕。
「えぇ、まぁ、おかげさまで」といつものKさん。
僕が小説を書きはじめた2017年の3月、日々会う人はこの管理人のKさんくらいでした。
そのとき、仲良くなって、Kさん(御年74歳)の携帯アプリの断捨離を手伝ってあげたことがあり、それを機にKさんから「俺たち仲間だよな」的なオーラを感じるようになりました。
それからもちょくちょく話をするようになり、管理人室に招かれて茶をしばくまでの仲になったのです。
そんなKさんが、朝から僕の呼び鈴を鳴らしたのです。
で、出てきたKさんと挨拶を交わしたわけです。
「ところでね、高木さん、この方がインターネットのつなぎ方が分からないらしくってね、高木さんなら分かると思って」
そう言われて、半開きだったドアを開放してみると、ドアの陰に隠れていた女性が現れました。
<おいおい、Kさん、こんなドッキリはフェアじゃない。
僕は起きて30秒も経っていないし、まだ顔も洗っていない。
朝のコーヒーだって作ってないんだぜ>と思いながら、立ち話で対応することに。
訊けば、彼女は最近引っ越してきたらしく、インターネットのしくみに関する知識がまったくない様子でした。
僕の話は伝わったようだけど、その女性は終始不思議そうな顔をしていました。
たぶんKさんと僕の関係を訝(いぶか)しんでいるんだろうと思いますが、詳しい経緯は伝えずに、ひとまず立ち話を続けて、なんとか解決に至りました。
おそらくあの女性はマンションを出るときに、たまたまいた管理人のKさんに軽い気持ちでネットのことを訊(たず)ねたんだと思います。
するとKさんに「あぁ、それなら詳しい人がいますから、ついてきてください」とでも言われて、
僕の部屋の入口まで(たぶんいきなりエレベータに乗せられて)連れて来られたんでしょう。
(まぁでも、Kさんは水先案内としてはわるい人ではないのだけれど。)
そう考えると、この朝の一件。僕にとってもけっこうな珍事だったんですが、彼女にとってもかなりのドッキリなことだったんでしょうね。
しかし、朝からあんな女性に会うのであれば、もっときちんとした格好で、髪もセットして寝ていればよかったなぁ。ぶつぶつ。(Essay 5 おわり)
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