相反するものが引き合う。
人でもモノでも感情でも、
最終的には相反するものが引き合うようになっている、
と僕は考えています。
そしてそれは、同類や似た者同士が引き合うことよりも、
数倍(場合によっては数十倍)大変なことですが、
それが「統合」されたとき、
はじめて人は「本当の自分」になれるのだと僕は思っています。
でも、なぜ相反するものが引き合うのか?
それはきっと僕らの魂やDNAに、
「相反するものを統合する」というテーマが、
インプットされているからだと僕は考えています。
「羊をめぐる冒険」
村上春樹さんの小説に「羊をめぐる冒険」という作品があります。
簡単にあらすじを紹介すると、
主人公の「僕」が、ある羊を探しに始めたことをキッカケに、
様々なことに巻き込まれながらも、
最終的には、「鼠(ねずみ)」という友人につながっていく物語です。
たどり着いた場所で、そのときすでに「鼠」は死んでしまっているんですが、
結果的に「僕(主人公)」は「彼(鼠)」と話すことができます。
「僕」と「鼠」
なぜ僕が、この小説を引き合いに出したのかと言えば、
僕はこの物語を「相反するものを統合する」話だと解釈しているからです。
「僕(主人公)」という自分の中にいるもう一人の自分、
それが「鼠」です(僕はそう解釈しています)。
そしてそれを統合するのが、
この小説のコンセプトだと僕は思っています。
ラストのシーンで鼠がこんなことを言います。
「我々はどうやら同じ材料から全くべつのものを作りあげてしまったようだね」
社会で色々なこと(同じ材料)を経験していく中で、
それと折り合いをつけた「僕」と、
それに飲み込まれてしまった「鼠」。
そんなことを、この物語は言っているように思うのです。
同じ材料から何を作るか?
ひとつの事象(同じ材料)に対してどう反応するかで、
その先のことが変わってきてしまう、
そういうことって、よくあることだと思います。
ある人は恐怖や不安に対して、感情の世界にハマってしまい、
ある人はそれらに対して、自ら行動を起こす道を選んだ。
そこには「良い悪い」があるのではなく、
ただ「反応」と「行動」があっただけです。
面白いのはこの2人が、
実は同じこと(恐怖や不安)を感じていた、
ということです。
それがこの言葉に込められているように感じられるのです。
「我々はどうやら同じ材料から全くべつのものを作りあげてしまったようだね」
だからこそ彼らが、
「実はお前も同じことを思っていたんだ!?」
ということが分かると、2人のエネルギーが統合されて、
そこではじめて100%のパワーが発揮されたり、
なにかしらの癒やしが起きたりするんです。
つまり、「相反するものが引き合う法則」は、
統合によってエネルギーをきちんと使い切るために、
僕らにプリインストールされた方法なんだと思います。
そういう小説を
僕は書きたい
相反するもの同士が、なんらかの形で統合される物語。
どちらも正しかったし、どちらも正しくなかったんだ、ということが分かる物語。
あの日、置き去りにしてきた自分と出会えるような物語。
僕はそういう小説を書きたいと思っています。
あなたの中の「相反する自分」は、
実は同じことを思っていて、
その葛藤(悩み)が大きいほど、
そこには膨大なエネルギーが眠っています。
だから「どちらの自分も」大切にしてあげてくださいね。
それでは今日もこの辺で。
きっと明日も良い日です。
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