言葉の波。
「誰かを傷付けたくないから」という言葉は
「自分が傷付きたくないから」という言葉と
同じ意味なのかもしれない。
本当に深刻なことはきっと、陽気に伝えた方がいいし、
きれい事はやっぱり、あっさりと言った方がいい。
そして言ったことさえ、さっぱりと忘れてしまうくらいが、ちょうどいい。
あなただけズルい、と誰かの声。
ヒドいことを言われた、と誰かの声。
もっとキチンとしなさい、と誰かの声。
それとも、ゼンブ、自分の声?
ぶつ切りの言葉と記憶たち。
細切れの思いと一緒に。
あの日、きみは、なぜか笑った。
あんなに悲しいことがあったのに、どうしてだろう。
そんな記憶と、言葉の波。
鳴り止まない、言葉の波。
今日も、寄せては返す。
思い出すのは、
決まって、いつも、
君の笑顔だ。
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